conceptコンセプト

全体基本方針

  • 広島の新たなシンボルとして広域的な集客効果を高めるなど、広島市ひいては広島県全体の活性化につながるものであり、さらに、サッカーを通じた国際交流が期待できる中で、その建設場所である中央公園広場と平和記念公園が一体となった平和発信の拠点となることを目指します。
  • サッカーのための施設にとどまらず、都心部の更なる活性化に寄与することが期待され、スタジアムが都心部の再生の起爆剤となるよう、スタンド下を活用したにぎわい機能の導入を進めるなど多機能化・複合化を図り、年間を通じて人が集まるスタジアムとしていくとともに、若者を含む幅広い世代が楽しめるような施設とします。
  • 中央公園周辺はこれから大きく変貌を遂げます。平和記念公園から旧広島市民球場跡地、サッカースタジアム、広島城、ひいては紙屋町周辺に至る、中央公園全体が大きな周遊ルートを形成します。この一帯が、中四国地方の発展を牽引する広島の新たなにぎわいの拠点となり、サッカースタジアムはその一翼を担うこととなります。

全体コンセプト

01

「街なかスタジアム」の実現開かれた回遊型スタジアムパーク

中央公園全体の空間づくりとして、広島城や旧広島市民球場跡地とペデストリアンデッキでつながり、本川(旧太田川)の水辺空間との連携を行うことで、新たな回遊空間を生み出し、紙屋町・八丁堀地区ともつながる、にぎわいのある開かれた「街なかスタジアム」を実現します。

02

みんなでつくるサッカースタジアムの実現スタジアムパークがつなぐ『交歓の環』

スタジアムの多機能化と広場エリアの複合化との連携を図り、多様な世代・属性の方が新たに集う場となることで、『交歓の環』を広げ、「みんなでつくるサッカースタジアム」を実現します。

03

広島らしさの発信みんなのシンボルとなる『希望の翼』

スタジアムを柔らかく包み込むような「翼」をモチーフにした大屋根と、広島の歴史ある都市景観に配慮し、水平線を強調したファサードによる、新たな「広島らしさ」を発信します。

各施設のコンセプト

サッカースタジアム

約30,000席を確保し、天然芝のフィールドとします。明確なエリア設定・セキュリティ機能により、Jリーグやアマチュアだけでなく国際試合の開催にも対応可能とします。サッカーでの利用がメインとりますが、スポーツイベントなどにも対応できる複合的な機能を併せ持つ施設とします。また、防災備蓄倉庫等を整備し、災害時の避難者や帰宅困難者等の受け入れに対応可能な計画とします。

広場エリア・ペデストリアンデッキ

広場は平和軸を尊重した園路形状(ピースリンク)や植栽配置などにより、広島の歴史を次世代へとつなぐデザインとします。また、中央公園広場は、地震、大雨洪水及び大規模な火災等の際の指定緊急避難場所として防災機能を有します。
南側の平和記念公園や東側の広島城などの周辺施設をつなぐ動線を確保するための各箇所にペデストリアンデッキを新設し、地域の回遊性の向上を図ります。

主な特徴

大きくまちに開かれたスタジアム

新スタジアムは南東、南西側に大きな開口を持ち、周囲に開く形態により、にぎわいを街に向けて発信します。

快適に安心して楽しめる観戦環境

多様な観客席、企画席をスタジアム全体に設け、様々なサッカーファンに楽しい観戦スタイルを提供します。車いす使用者、障害者、高齢者、子供連れ利用者等が快適に安心して楽しめる観戦環境を整備します。

次世代観戦環境を実現する設備

指向性の高いスピーカーによる音響環境、国際水準の均斉度を誇る照明計画、情報設備インフラに対応します。

回遊型スタジアムパーク

コンコースを2層化することで、利用者・市民の回遊性を高めます。スタジアム2階の「パークコンコース」は、日常的に市民が楽しむ動線とし、3階の幅10mの「メインコンコース」は、試合時には周回が可能な観客のメイン動線となります。

開放的で軽やかな屋根

シンボルとなる屋根は、「三矢の教え」をモチーフに矢を放つ弓のような張弦梁構造を採用し、開放感のある翼のような形態とします。